死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

生前から特別仲が良かったわけでもないし、梓には霊感もない。


不思議なことだった。


「それで、厚彦はいつまでここにいるの?」


その質問に厚彦は漫画から視線を上げた。


「どうなんだろうな? 葬式が終わるまでとか?」


「そんなこともわかってないの?」


「だって、俺幽霊になったの生まれて初めてだし」


それもそうか。


と、なんだか納得しそうになってしまう。


「厚彦の魂はまだこの世にある。だからここにいるって感じでいいんだよね?」


「たぶんな」


「お葬式はいつ?」


「今日が通夜で、明日じゃないかな?」


「そっか……」