死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

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今日も学校へ行く日だったが、登校時間になっても梓は自分の部屋にいた。


両親は今日の夜まで帰ってこないし、なにより厚彦を抱えたまま登校する気にはなれなかった。


もし厚彦と一緒だとバレたら、学校内は大混乱に陥るだろう。


なんせ、厚彦はもう死んでいるのだから。


「そんなに難しい顔して、なに悩んでるんだよ?」


今後の対策を考えていた梓に厚彦が聞く。


「悩むに決まってるでしょ。あ、厚彦はもう死んでるんだから」


呼びなれない名前に苦戦する。


「そりゃそうだけど、悩んでても仕方ないだろ? 死んだものは死んだんだから」


死んだ本人はすでにケロッとしていて、本棚から勝手にマンガを取り出して読み始めてしまった。


「だけど、どうして厚彦はあたしのところに来たの?」


「さぁ……なんか、波長があったとかじゃないか?」


厚彦本人もよくわかっていないみたいだ。