死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「俺の話をちゃんと聞け!」


厚彦の両肩を掴まれて、梓はハッと我に返った。


怒りにまかせて、知らない間に両手のこぶしを握り締めていた。


そっと力を緩めて手を開くと、爪が食い込んだあとがクッキリと残っていた。


「これはよくないことなんだ。怒りを持ったまま死んだからか、マミちゃんは今――」


厚彦がすべてを言い終わる前に、バリンッ!! と大きな音が教室内に響いていた。


梓と玲子は咄嗟に身をかがめる。


同時に天井からバラバラと割れた蛍光灯が降り注いできた。


「キャアア!?」


遅れて2人分の悲鳴が響いた。


幸いにも怪我はないが、周囲は真っ暗な闇に包まれた。


窓からの太陽の光も消えて、見えるものがなにもない。


「どういうこと!?」


玲子の悲鳴。


「わからない!」


梓は返事をしてスカートのポケットからスマホを取り出した。


周囲を照らし出してみると、さきほどまでの教室となにも代わっていなかった。


でも、吐く息が白い。


急激に気温が下がって行っているのがわかった。


(このままじゃまずい!)


咄嗟に玲子の手を握り締めてドアへと走った。