死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「よく見ろ」


厚彦は短く言うと、落下したノートを差し出してきた。


梓はおずおずと受け取り、それを確認する。


表紙に科目と名前が書かれているだけの、特に変哲のないノートだ。


マミちゃんはとても字が上手だったのがわかる。


「中を見ろ」


「中?」


厚彦に言われて梓は戸惑った。


いくら持主のいなくなったノートでも、勝手に見ることは憚られる。


「そのノートを見てもいい?」


嗚咽していた玲子がどうにか涙を抑え、なにもない空間をキョロキョロと見つめて言った。


ここにいるはずの、マミちゃんの魂に話しかけたのだとわかった。


「大丈夫だと言ってる」


厚彦の言葉を玲子へ聞かせると、玲子はノートを受け取り、ページを開いた。


その瞬間、真っ黒なページが目に飛び込んできた。


「え……?」


梓は目を見開いて動きを止める。


ノートの両面すべてがマジックで塗りつぶされているのだ。