死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「うん。いい感じだな!」


厚彦はニコニコと満足そうに笑っている。


梓は内心ホッと息を吐きだした。


やけに緊張していたことはバレていないようだ。


「で、どうるすつもり?」


梓は気を取り直して厚彦へ聞いた。


「うん。このまま離れられないんじゃちょっと困るもんな。トイレとか、お風呂とか」


厚彦に言われて梓は「あっ」と呟いた。


そうだった。


人に見られたくない場面は沢山ある。


それをすっかり忘れていたのだ。


その上今日は起きてからまだトイレに行っていない。


厚彦がトイレと口走ったことで、急に尿意を感じた。