死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

些細な疑問を感じた瞬間だった。


窓は閉まっているのにサァッと風が吹いて梓の前髪を揺らした。


(え?)


驚いて振り向くと、そこには厚彦が立っている。


厚彦はジッとなにもない空間を見つめ、時折なにか話かけている。


(今のは厚彦のせいじゃないよね?)


だとすれば、もう1人そこにいるリュウヤさんの力……?


「リュウヤさんは、なにかを伝えたいんですか?」


梓は厚彦の隣に立ち、リュウヤさんへ向けて話かけた。


しかし、なにも聞こえてこない。


「ダメだ。なにも言わない」


厚彦も隣りで左右に首をふる。


「なにかあるなら、あたしたちお手伝いします」


それでも反応は帰ってこなかった。


「幽霊に心を開いてもらう訓練が必要かもね」


諦めて倉庫から出たとき、玲子がそんなことを言い出した。