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午後になり、玲子との約束場所のコンビニへ向かった。


そこに行くとすでに玲子は到着していた。


茶色のセーターにボルドーのスカート姿だ。


「おまたせ玲子」


「あたしも今来たところだよ。厚彦くんもいるの?」


「ここにいる」


梓は隣の厚彦を指さして言った。


「厚彦はあたしから離れることができないんだよ」


「ピッタリくっついてるってこと?」


「そこまでじゃないんだけどね……」


小池先生との約束場所へ行くまでに、梓は厚彦との微妙な距離感について説明をした。


4メートルくらいまでしか離れられないこと。


離れたら、気がつけばまた隣に戻ってきていることなどだ。