「それで? バスケ部の何が知りたいんだい?」


注文したスイーツが届いてから、和田先生が質問をしてきた。


先生の前にはカフェオレが置かれている。


「えっと……25年前のことなんですけど」


梓がおずおずと話を切り出した。


そんなに昔のことを言われても、和田先生にもわからないかもしれない。


案の定、和田先生は驚いたようにカフェオレから口を離した。


「そんなに昔の話かい? 僕にわかるかなぁ」


困ったように頭をなでている。


「先生はいつからバスケ部の顧問をしていたんですか?」


玲子がチョコレートアイスを一口食べて質問した。


「僕はちょうど10年間顧問をしていたよ」


「そうなんですか……」