死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

「それでも、前に顧問をしていた先生の話を聞けるんじゃない?」


「あ、それもそうか」


顧問を引き継ぐ時に会話くらいしているはずだ。


ひとつ前の先生がユキオさんの時代の顧問だったとは限らないけれど、それを繰り返していけばいずれ当時の顧問の先生にたどり着くことができる。


気長な作戦だけど、確実でいいかもしれない。


そうと決まれば後は行動するのみだ。


玲子は人助けをしているときが一番楽しいらしく、休憩時間になるのを心待ちにしている。


「先生! 新聞部です!」


もはや定番の挨拶になりつつある。


昼休憩になったとき、梓と玲子、それに厚彦はまた職員室を訪れた。


「バスケ部の先生はいらっしゃいますか?」


玲子が聞きながら職員室の中を見回す。


そこにタイミングよく体操着姿の男性教員が入ってきた。


「僕になにか用事?」


そう聞く男性教員は30代後半くらいに見える。