死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

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今日はこれ以上の調べ物をやめて、家に帰ってきていた。


梓は勉強机に座り、スマホの写真を確認する。


念のためにアルバムの写真を撮影しておいたのだ。


「当時のバスケ部を知る先生がいれば話が早いけどな」


厚彦が部屋の中央あたりでフヨフヨと浮きながら言う。


「25年も前だもん、きっともう学校にはいないよ」


私立なら長い期間同じ学校に勤めることがあるけれど、公立だと先生の移動は激しい。


25年も昔の先生がまだいるとは思えなかった。


それに、もしかしたら定年退職しているかもしれない。


「そうだよなぁ……。それにしても、梓の友達は面白いな」


突然話題を変えられたので梓は振り返った。


厚彦は逆さまになって胡坐をかいて浮かんでいる状態だった。


本人は重力に逆らうことができても髪の毛だけが垂れ下っていて、スーパーサイヤ人みたいだ。