死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

☆☆☆

「新聞部です!」


玲子が胸を張って嘘をつく。


その顔はなぜか誇らしい。


「調べ物は終わったの?」


先ほど対応してくれた先生がすぐに近づいてきた。


「はい、ありがとうございます」


梓と玲子は丁寧に資料を返した。


「それと、もう少し調べたいものがあるんです」


「あら、まだ部活をするの? もう遅いわよ?」


先生は時計を見て言った。


まだ6時を過ぎたところだけれど、先生としては女子生徒を長く学校にいさせたくはないのだろう。


「少し調べたら、すぐに帰ります」


「そう? 今度はなにが必要なの?」


「25年前のアルバムと、10年前のアルバムと、5年前のアルバムです」


玲子の言葉に先生は仕方なくアルバムを持ってきてくれた。


どれもユキオという名前の人がサッカー部に在籍していたときのアルバムだ。


ここに本人がいなくても、この年月の後には必ず乗っているはずだった。


今日は、この3冊だけ調べて帰ることになりそうだ。