死んだ彼が幽霊を成仏させてみせます!?

☆☆☆

想像していた通り、カナさんの部屋は手付かずのまま残されていた。


子供の頃購入してもらったのであろう勉強机。


出窓にはクマのぬいぐるみが並び、ベッドにはピンク色のカバーがかけられている。


どこからどう見ても、女子高校生の部屋だった。


机の上に出されたままのペンケースは、きっとカナさんが最後に遺書を書き、出しっぱなしにしたのだろう。


そのときの光景がまざまざとよみがえってきて、カナは胸がつっかえる思いがした。


でも、ここまで来たのだから立ち止まっている暇はない。


「この部屋、少し拝見してもいいですか?」


「えぇ。いいわよ。でもできるだけ元の状態に戻してほしいの」


女性の気持ちは十分に理解できた。


娘の死の真相が50年経過した今でもわからないままなのだ。


むやみに手を触れることで、更に真相が闇の中に葬られることを怯えているのだ。


梓は頷き、真っすぐクローゼットへ向かった。