無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎






ほしいものがあるというよりは、はるちゃんもフユちゃんもバイト経験者で、わたしだけ部活もバイトもやらずに高校を卒業するのが、置いて行かれているみたいに感じたことが動機だ。


自分で稼いだお金で、かわいい服とかコスメとか買ってみたい。

かっこいいじゃん、通帳とか、お給料とかさ。




「わたしだけ何にもしてないから」

「はあ?」

「お化粧とかさ、かわいいアクセサリーとかさ、ほしいじゃん」

「そういうもの?」

「そういうもの!」




今日、はるちゃんはお化粧もばっちりで可愛かった。


わたしはいつも最低限リップで発色をよくするくらいだから、はるちゃんと並ぶとすごく地味に見えちゃうんだよね。

「楓莉はもとがいいからいいんだよぉ」ってはるちゃんはいうけど、いつまでもわたしだけすっぴんでいて良い理由にはならないと思う。


女の子にとってかわいいって正義だからね。


それに、それにね……、






「……りりだって、可愛い子の方が好きでしょ」