「楓莉は危なっかしいから」と言われたけれど、危なっかしいからと言って李々斗にバイトを止められる筋合いはないと思う。
わたしがどこで何をしていようとわたしの勝手じゃんね。
この間いわれたわがままは、わたしが考えなしだったせいだったこともあるから謝ったけど……バイトは社会経験だもん。
李々斗に何を言われようとわたしはやるぞ。
「昼間ならまだしも、平日は夜にかけて働くってことだろ。絶対無理じゃん」
「無理じゃないよ!わたし覚え良いし」
「そーじゃなくてさぁ、帰り道とか危ないだろ。俺だって毎回迎えに行けるわけじゃないし」
「べつにりりの迎え要らないよ。わたしひとりで帰れる」
「いやいるだろ」
「なんで?」
「なんでってなんで」
「えええ……」



