「ねえりり」

「ん」

「わたしもりりのこと嫌いになること絶対ない。すっごい好き」



優しいところも、さわるとすぐ照れちゃうところも、不機嫌になるとちょっとめんどくさいところも、可愛くて大好き。


学校じゃクールな李々斗じゃ考えられない一面、知ってるのって幼なじみの特権だよね。




「……、おまえ」

「え、なに照れてる?もう一回言おうか」

「いいです聞こえてたから」




李々斗の耳が赤い。

こういうところが可愛いんだよなぁ李々斗は。



髪に手を伸ばして、さっき李々斗がしたみたいに頭を撫でようとしたら避けられた。


なんてこった、防御スキル上がってきてる。くそう。




「、すぐ触ろうとすんのほんとやめてって何回も言ってんだろ」

「えー、でもりりだってすぐ頭撫でるじゃん」

「俺はいいんだよ」

「なにそれ、わがまま!」

「楓莉にだけは言われたくないわ」

「っわ、」




いつもより乱暴に髪を触られて、まるで寝起きみたいに前髪をぐちゃぐちゃにされる。

仕返しの仕方がひどい。
照れ隠しなのバレバレだぞ。