「吉川くんは隣の席だから話さないとかは無理なんだけど…えっと、ちゃんと気を付ける」
「…、気を付けるって」
「っ、優しい人だって思い込まないようにちゃんと警戒する!あっ、あと、もし何かあってもりりに迷惑かけないようにする」
だから、だから、
「こっち見てよ……、」
わたしに背を向ける李々斗の服をくいっと引っ張ると、彼はピクリと肩を揺らした。
「、りり」
「っ、」
「…わたしのこと嫌いになった?」
すぐアイスで許してもらおうとするのやめるから。
吉川くんのことも、たとえただの良い人だったとしても距離を詰めすぎないように気を付けるから。
思い込みで話すのもやめるから。
だから、これからも隣で笑っててほしいよ。



