無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎







「……楓莉がそうやって線引きするからムカつくんだろ」



背中に感じるのは、ベッドの柔らかい感触。そこから香る李々斗の匂い。視界を覆う、綺麗な顔。

どうしてか、わたしは李々斗に押し倒されてしまったらしい。



「え、……りり…?」

「……まじで、なんなんだよ」



シーツにグッと手首を押し付けられる。

動かそうとするも、男の子である李々斗の力に勝てるはずもなく、わたしの自由はあっというまに奪われてしまった。



「俺に言葉が足りないっていうなら、楓莉は危機感が足りてねーよ」

「き、危機感…?」

「俺は幼なじみだから何もしないって思ってる?楓莉のこと、女としてなんか見てないって、勝手にそんなこと思ってたりすんの?」



李々斗が何を言っているか分からない。

ただ言えるのは、彼が本当に今 わたしに対して怒っているということだけだった。