無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎






「だいたいね、りりはいつも言葉が足りないんだよ」

「はぁ?」

「思ってること全然言わないもん。確かにわたしがお喋りなのもあるかもしれないけどさぁ…、わたしだってりりのことちゃんと知ってたいよ」




だって幼なじみだもん。ずっと一緒にいたんだもん。大きくなるにつれて 知らないことが増えていくのは悲しいよ。



「なんでも言っていいよ。怒んないし、相談にも乗るよ」


李々斗のことが大切だから。嫌われたくないし、わたしに対して嫌なところがあったならなおす努力をする。

だからちゃんと口でそれを言って欲しかった。

ただ、それだけだったのに。





「……なんだよ、それ」

「え、っ」




ぐらり。視界が揺れて、咄嗟に目を閉じる。

​─── あまりにも一瞬のことだった。