無気力な幼なじみと同居したら、予想外の溺愛がはじまりました❤︎







「楓莉、大丈夫?」

「保健室 一緒に行こうか?」

「あー、うーん…、」



痛くないのかと言われたら答えはノー。
なんなら、かなりズキズキしている。


バスケットボールは固いし、けっこうな強さで横から衝撃を食らったのも事実。



保健室に行こうとは思っているけれど、わたしのチームはまだもう一試合残っているし、それがおわってからでもいいかなぁ。


でも、突っ立っているだけとはいえ、またもしボールを顔面に食らったら怖いし、このタイミングで保健室に行った方が良いかな……。




「おーい、そこ。何かあったか―?」




──などと考えていると、待機組がざわついていたことに気づいたのか、試合の審判をしていた先生がそう声をあげた。


試合をしていた男子や、この体育館内にいたA組とB組の生徒の視線が一斉に集まる。