それから20分後。
図書室の隅にある学習スペースで課題をしていると、日直の雑用を終えた李々斗が図書室に迎えに来てくれた。
吉川くんに話してもらったことは、吉川くんも言っていた通り李々斗には秘密にしておいた方が良いと思ったので何も言わなかった。
それは李々斗のためでもあるけれど、一番は吉川くんのために守るべき秘密だと思ったからだ。
これは、きっとこの先もわたしと吉川くんだけが知っている、ちょっとだけやるせない本音の話。
「バイバイ、吉川くん」
「じゃあな、吉川」
「うん。仲良く帰りなよ、ふたりとも」
吉川くんにいつもと変わらない挨拶をして、わたしたちは図書室を出た。



