「はるちゃんたちは…りりが誰かと付き合ってても何も思わないの?」
「あたしとフユは「楓莉といる時の成水くん」のファンだからね。てか「誰か」じゃなくて「楓莉と」でしょ」
「それは……」
そう、らしいけれど。
でも、もし、わたしとふたりが友達じゃなかったら、はるちゃんとフユちゃんにとっても李々斗は恋愛対象になっていたんじゃないのかな。
誰かの恋が実るということは、その裏で泣いている人がいる可能性もあるということ。
わたしなんかが、なんて思いたくないのに、奇跡的に幼馴染だったから李々斗に好きになってもらえた「トクベツ」なわたしに、自信はやっぱり持てない。
いいのかな。
わたしみたいな平凡女子が李々斗のそばにいても。
「楓莉」
───と、そんなことを考えて勝手に落ち込んでいると、聞きなれた男の人の声がした。



