心臓が跳ねる。

はるちゃんとフユちゃんに連れ出されたあたりからふたりがわたしと李々斗のことで何か感づいているなとは思ったいたけれど、想像以上だった。


すごい、いつもいつもどうしてこんなにお見通しなんだろう。




「わかりやすいからだよ、楓莉も成水くんも!」

「えっ」

「てかなんならあの教室にいた全員が思ったね。逆になんでバレないと思ってるのか教えてほしいレベルだわ」




心の中を読まれた。フユちゃんのことばに、はるちゃんもうんうんと頷いている。


ええ、そうなの。

そんなに分かりやすかったのかな。わたしはともかく、李々斗までって……自分じゃわからないけれど、いったどんな顔してたんだろう。




なんとなく記憶を呼び起こす───つい、5分前のこと。