「楓莉、目開けて」

「無理!りりが離れてくれるまで開けれない!」

「なんで」

「そんっ、そんなのりりのせいで心臓死にそうだからじゃん!?」

「……俺のせい」

「そうだよ!だからはやく離れ───っ」




て。


最後まで言えなかった。
言おうとしたけれど遮られたのだ。








「………え?」





思考が完全にショートした。



今、わたし何された?

ソファに押し倒されて、顔が近くて、それで。





「あ」

「え?」

「…俺いま何して……?」

「……、」

「……………え?」








李々斗に───キス、された。