李々斗に行動を制限されるの、全然嫌じゃなかった。
はるちゃんやフユちゃんに「保護者みたい」って言われて、李々斗は幼なじみで、家族みたいな感じで、わたしのこと心配してくれてるだけなのにって思ってた。
だけど、わたしたちは幼なじみだけど、家族じゃない。幼なじみで、それで、……高校生の男と女なんだよね。
「妹みたい」って言われて本当はすこし悲しかった。李々斗はわたしの保護者じゃないし、わたしは李々斗の妹じゃないのにって思った。
「りりは、わたしにとってトクベツだから…、」
「…うん」
「でも、まだそれがどんな風にトクベツか、わたしもあんまり分かってなくて……、だから、りりにドキドキするのは変で…、」
「、うん」
「……変なの、わたしなの。りりのこと、意識してるみたいではずかしい……」
あのね、李々斗。
これはすごくワガママなんだけどね、
「りりが、吉川くんとわたしのこと“仲良くしてる”って思ってるの、……ちょっとだけ、やだ……かもだった…のです」



