「有村さん、暇だしはや上がりする?」 日曜日、時刻は16時を回ったところ。 お客さんが一人もいない店内を見渡したあと、店長さんが申し訳なさそうに言った。 「いいんですか?」 「いーよいーよ。てかむしろ、1時間も早く上げちゃってごめんね」 「いえ、全然……じゃああの、あがります」 「はいよー、おつかれさまー!」 本来のシフトではわたしは17時までで組まれていたので、予定より早く上がれることはやっぱり嬉しい。 「おつかれさまでした」と言ってぺこりと頭を下げ、わたしは休憩室に向かった。