ニヤニヤしながら近付いてくる男の人たち。
普通じゃない空気を感じて、ひやりと背中が冷たくなる。
ちっ、と小さく舌打ちをした荻原くんは、私を背中に隠した。
きちんと着た制服。ピアスのない耳。煙草を持ってない指。
だけど一気にあの時の荻原くんと同じ冷たい空気を纏うから、少し後ずさる。
「それが今の女?」
「違う」
楽しそうに近づく彼らを、荻原くんは冷静な顔で睨み返す。
「なあ荻原。この前のお返し、忘れてねえよな」
恨みのこもった目で荻原くんを見る彼。
どうしていいかわからずに、荻原くんを見つめる。
「この子はたまたま通りかかっただけだ。
なんの関係もない」
「へえ?」
「……お前らなんか、俺だけで十分だろ」
冷たく言い放った荻原くん。
男の人たちも私には興味がないようで、荻原くんだけを見ている。



