撃ち抜くならキスのあとで




「なんでいるの?」

「ベンチで……ぼーっと、してて」

「俺といないほうがいいって言ったよね?」

「え……」



荻原くんは警戒するように辺りを見回す。



「はぁ……仕方ないな、送って行くから」

「え、」

「家どこ?」




いつもの優しい口調じゃないことに、嬉しくなってしまう。

私の前では素の荻原くんでいてくれるのかな、なんて期待をしてしまう。

きっとそんなわけないけれど。





「どうして、」

「……今日は危ないから」



今日は……?


不思議に思って荻原くんを見つめ返すと、公園の前を通りかかった5人の男の人が足を止めた。





「……あれ、荻原じゃねえ?」
「なんだ、女連れ?」
「へえ、ちょうどよかった」