死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-



カシャカシャと音を立てながら、愛海が取り出したのは__?


「最近、ビタミン不足なんだよねー」


どうやら薬のようだ。


ペットボトルの水と一緒に飲み干す。


まるで、死りとりなどやっていないとでもいう風に。


でも…全く焦っていない。


恐らく、もう見つけてあるんだ。


【さ】から始まるものを。


私も圭子も、そして祐希さえも、愛海のことを警戒して声すら発しない。


それだけ、愛海がこのゲームを支配していると言ってもいい。


「ねぇ、これってなんて言うかな?」


指で摘んだのは、さっき飲んだ薬。


ビタミン不足と自分で言っていたから『ビタミン』じゃないの?


「足りない栄養を補うモノなんだよねー」


愛海が何を言いたいのが分からなかったけど、圭子が私の隣でボソッと呟いた。


「……サプリ」


と。


「あっ、せいかーい!」


愛海が手を叩いて笑う。


【さ】から始まって【り】で終わる『サプリ』だと。


まさか、本当に【り】で終わらせるつもり?


「でも愛海はまだ言ってないよ?だって、他の呼び方もあるじゃん?」


「サプリの他の呼び方…?」


私が首を傾げると、またしても圭子が答える。


「…サプリメント」