死りとりゲーム2-死り神さまの逆襲-



『それでは、死りとりゲームを始めましょう!』


元気のいいアナウンスが、ゲーム開始を告げる。


愛海を睨んでいる圭子と、素知らぬ顔をしている愛海と、そんな2人に挟まれている私。


唯一の救いは、祐希が頷いてくれたことだ。


もう誰も死なせたくない。


それには、皆んなで協力する必要があるのに…。


圭子は毛嫌いしているけど、愛海にだっていいところはある。


せめて、愛海が変な気を起こさないよう…【り】に繋げられない言葉で始まるのが理想だ。


私たちは、固唾を飲んで初めの言葉を待ち構えた。


『さぁ、今回は【さ】から始まります!よーいスタート!』


始まりの言葉は【さ】だ。


比較的、探しやすい。


パッと思いつくだけでも『サッカーボール』や『酒』なんかも職員室に行けばあるかもしれない。


逆に【さ】で始まって【り】で終わるものは、すぐには浮かんでこない。


ここは愛海が良いパスを圭子におくって、ギスギスした2人の関係も修復してほしいけど…。


愛海は自分の鞄の中を漁っている。


あっ、そういえば。


愛海は少し前、動物のキーホルダーを集めることに凝っていた時期があった。


だからそれを──?


しかし、私の考えは甘かった。