「ちょっと、圭子!どこ行くの!?」


私が慌てて追いかけると、ちょうどチャイムが鳴った。


「もう授業、始まるよ?」


「呑気に授業なんか受けてられない!命がかかってるんだから!」


「でもどこ行くのよ!?」


「それは__分からないけど、でもアイツは私を殺そうとしてる!」


「そんなこと…」ないとは言い切れない。


良一だって、わざと言葉を選んで殺したようなもの。


「しりとりでアイツが1番初めなのは変わらない。2番目の私に、探すのが難しい文字をぶつけてくるはず」


「でも、どんな言葉で始まるか分からないんだよ?」


「それでもアイツはきっと【り】で終わらせるものを選ぶ」


確かに、圭子の言う通りだ。


どんな言葉で始まろうが、終わりが【り】になるよう仕向けてくる可能性は高い。


「だから今のうちに【り】のつくものを探しておかないと!」


「それなら私も手伝う!2人で探せばきっと見つかる」


「それが…さっきから考えてるんだけど、無いんだよね」


「【り】から始まる、学校にあるもの…?」


やはり『りんご』しか思いつかない。


『りんご』も『りんご飴』も、もう出てしまった。


他に【り】のつくもの?