翌朝、学校は休みだった。


でも教室は開放されており、自習や勉強をするなら登校しても構わないという。


相変わらず愛海とは連絡がつかなかったけど、私は登校することにした。


教室の戸を引いた瞬間。


「一体どういうつもりなのよ!」


圭子の怒鳴り声が耳に飛び込んできて、私は慌てて教室に入る。


案の定、圭子が睨みつけている相手は愛海だ。


「祐美、おはー」


いつもと変わらない様子で、陽気に挨拶をしてくる。


「ふざけるんじゃないわよ!」


今にも髪の毛が逆立つんじゃないかというくらい怒っている圭子とは、真逆だ。


「なんか朝から怒ってんだよねー」


「だからいい加減にしろって!」


掴みかかろうとする圭子を止めに入った。


殴り合いにでもなれば、勝負は目に見えている。


「圭子もやめて!ゲームでのことは愛海だって──」


「それじゃないんだって!」


「えっ?」


「それはもう済んだことだからいいの!」


「それじゃ、なんでそんなに怒ってるの?」


「これ!これを見てよ!」


圭子が突き出すスマホの画面には、死りとりゲームのアプリが…?


そこに写っている、ある数字に目を止める。


ううん、そこに『あるはず』の数字に。