愛海を除いた4人で、校舎内を巡る。


職員室や音楽室、美術室などを見て周り、そこにあるモノを覚えていった。


「でも、いざ自分の番になると焦るんだよね」


私がそう言うと「わかる」と、皆んなが頷く。


「しかもあの、死り神だっけ?あいつが来るもんね」


腕っぷしの強い圭子でさえ、先生が殺された時のことを思い出したのか、ブルっと震えた。


「でも、体格は俺たちより小さかった。なんとか戦えないか?」


同じく腕に覚えがある祐希が、圭子に尋ねる。


「戦うにしても武器がいる。向こうは鎌を持ってたから刺されたら終わりだし」


「武器か…」


物騒な話をしているのに、そこに入っていけない自分がもどかしい。


「ねぇ、本当に浮気してないの?」


私は後ろからついてくる良一にきいてみた。


「…してない」


やや歯切れが悪い。


「ほんと?」


「してないけど…告白はされた」


「えっ!?古城さんに?」


びっくりして大きな声が出てしまった。


「だから愛海がいるからって断ったのに、聞いてくれないんだよ」


「そうなんだ。私からも言っておく」


「あぁ、頼むよ」


それは、校内巡りツアーが終わり、教室に戻ってきた時だった。


あっ、死りとりゲームが始まる。