また教室に戻ってきた。


しりとりが始まった、私たちの教室。


どこに行けばいい?


どこに居場所があるの?


そんな思いに足が動いた先は、教室だったんだ。


もう、ここから出ることはできない。


私が逃げれば逃げるだけ、大切なひとが傷ついていく。


自分の席に座り、時間が過ぎるのを待つ。


もう私は、逃げない。


そう決めたから…。


スーッと静かに教室のドアが開いたのは、それからしばらくしてからだった。


ゆっくりとやってくる。


私の机の前まで、やってきたんだ。


私は静かに見上げた。


仮面の目が、私を見下ろしている。


これでいい。


私が死ねば、すべてが終わる。


もう祐希を、苦しませなくてもいいんだ。


もっと早く、こうするべきだった。


死り神が鎌を振り上げ、私はそれを受け入れる__。


さようなら、祐くん。


ありがとう。


最後に、私に祐くんを守らせて。


私のことを守れなかったと嘆かないでね。


守れなかったんじゃないよ。


私が守った。


それだけのことだから。


だから、悲しまないでね。


これが私の『決意』だから__。