な、なんで5人も?


5人も死り神がいるの!?


次の死り神は【み】から始まる名前。


確かに私のクラスには、私も含めて【み】から始まる苗字のクラスメイトが何人かいる。


ううん、違う。


全部で、6人。


私を除いて、5人いる。


まさか、それが全部ってこと?


なんで?


なんでこんなことに…?


今までは、多くて2人しか居なかった。


『戸田信二』と『戸田牧子』だ。


同じ『戸田』という苗字だから、死り神は2人なんだと思ったけど__。


そうじゃない。


あれは【と】から始まる名前を持つものが、死り神に選ばれたんだ。


それがあの2人はたまたま同じ苗字だったし、他に【と】から始まる名前のクラスメイトがいなかったから、私たちは勘違いをしてしまった。


つまり死り神は1人じゃない。


もし【あ】から始まる苗字が10人いれば、死り神も10人。


「そんな…」


それは絶望の呟き。


しかも、この中の1人に__祐希がいる。


体つきが比較的、小さいのは女子だ。


女子が2名に、男子が3名。


計5名の死り神が、私を囲んでいる。


助かるには、殺すしかない。


祐希も含めて、殺すしか…。