愛海の背に、ペンチが突き刺さっていた。
「ぐふっ!」
口から血を吹き出す。
「愛海!」
「な、なんでこいつが…?」
祐希が驚いて、後ずさる。
「愛海は親が離婚して、苗字が川原に変わった。だから次の死り神に選ばれた」
「そんな、マジかよ…」
「愛海、しっかり!」
崩れ落ちる愛海を支えるけど、それと同時に足元がぐらついた。
ゲームが、終わる。
死り神を殺したからだ。
せっかく、死り神じゃなくなったのに。
自分を取り戻すことができたのに…。
「死に…たく、ない」
愛海の目から涙が流れる。
「愛海!」
「…祐美」
意識が遠ざかる。
愛海の体はこんなにも温かいというのに。
「祐美」
「もう喋らないで!」
「…ごめん」
それが、愛海の最後の言葉だった__。
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__気がつくと、自分の部屋にいた。
愛海を抱いていた感触が、まだ手に残っている。
あたたかな温もりが…。
でもそこに、愛海はいない。
こんなゲームを始めたばっかりに、皆んな居なくなってしまった。
「ごめんね、愛海」
そこに居ない、友に謝る。
そして誓った。
「でも私が、このゲームを終わらせるから」



