過保護な君の言うとおり






 佐久間が怪我をして帰ってきた次の日、私は洸を問いただしに行った。



やはり犯人は洸で「玲に近づいた報いだよ」と言った。



そして佐久間を傷つけないでくれ、と頼んだがそう簡単に受け入れてくれるはずもなく、洸は交換条件をつけてきた。



佐久間が傷つくのが嫌なら「佐久間に近づくな、玲の孤独を埋めるのは俺である」と言うことを肝に銘じておけ。




とまるで悪の権化のようなことを言った。



私はおかしくて、気を弛めてしまえばゲラゲラと笑い出しそうだった。




しかし彼は素でそういうことを言っていたし、機嫌を損ねるのは都合が悪いので笑いを噛み締めてその条件を飲んだ。



心にぽっかりと空いた穴を私は見ないふりをして、佐久間に出会う前の私に戻った。







 それにしても……傍に人がいるのにここまで心が温まらないなんてことがあるんだな、と引かれる手を見ながら思う。



どんどん心は冷えていって、まるで遠くから自分を見下ろしている気分だ。