過保護な君の言うとおり



私は佐久間のほんの一面しか知らないのだ。



クラスでの佐久間、家族といる時の佐久間。


近くにいるというのに、そういう佐久間の周辺の関係とか、何にも知らない。




「だから、宮代さんと一緒にいる時の佐久間くんってものすごく無邪気に見えるし、


それを軽くあしらっている宮代さんも、何者?って噂になってますよ」



 思わず苦笑いする。



「佐久間ってだいぶ変わってるよな」


そう言った私に対して委員長はそんなことない、と身を乗り出した。



「佐久間くんが宮代さんに惹かれるのもよく分かります」


「どうせルックスがどうとかだろ?」


「まあ大いにありますけど、それだけじゃないと思いますよ?」



「たとえば?」



答えに困るだろうと思いながら言ったものの委員長はにこりと微笑んで難なく答えた。


「だってそんな口調なのに、とっても優しいから!」と。