「やっぱり、佐久間くんはそういう人には見えないんですよねえ」
「そういう人ってなんなんだよ」
「私、去年は佐久間くんと一緒のクラスだったんですけど」
委員長は眼鏡をくいっと持ち上げて話始めた。
「佐久間くんってすごくクールで女の子にはモテていたけど、へばりついてくる女の子には素っ気ない態度で、でもまたそれがいいっていうので女の子たちが盛り上がっていたんです」
「ありえない」
「それが、ほんとの話なんですよ。
昨日たまたま隣のクラスを通りかかったんですけどやっぱり人気者ではあったけれど、宮代さんに対するような感じとは違うんですよねえ」
「そういえば、確かに一回だけ佐久間が女子に素っ気ない態度だったとこを見たことがある」
図書委員が一緒の当番で佐久間を待っていた時、だったか。
そういう態度を取ることもあるんだなあと思ったことを思い出した。



