過保護な君の言うとおり






「あの! 宮代さん」


 昼休み、教室から出て行こうとする私に声をかけて来たのは委員長だった。お弁当を胸の前に抱えている。



「なに?」


「い、一緒にお弁当食べませんかっ……?」


裏返りそうな声で委員長は言った。



「え? なんで?」


「そう言われるとあんまり理由はないんですけど。もう少し話してみたいなと思いまして」


「私と話してもいいことないぞ? 白い目でみられるし、委員長まで取っ付きずらいと思われる」



 それじゃあ、とまた背中を向けて歩き出そうとしたのだけれど、後ろでくすくすと笑い声が聞こえた。





「宮代さん、自分でも取っ付きずらいって思ってたんですね」


ツボに入ってしまったのか委員長はなおも笑い続ける。


「ああ、だめだ。おかしいですよ宮代さん」


「そ、そんなに笑うことか……?」


「それと私が宮代さんとお話ししたい理由ありました」





涙を浮かべている委員長は深呼吸をする。



「佐久間くんが宮代さんと話している時とても楽しそうだからです」



 あいつは大概の人に対してああいう感じで、人当たりよくニコニコ笑顔の安売りをしているように思う。





いや、でも佐久間が他の人と話しているのはあまりみないからなんとも言えない。




「佐久間は、誰にでも優しいと思う」


「もしかして知らないんですか?」


「何を?」




 委員長は口に手をあてて微笑むと「この続きはお昼を食べながらにしましょう」と私の方に手をおいて悪戯っぽくいうので、



結局私の席に戻り、机を寄せるてお昼を食べることになった。