過保護な君の言うとおり




 何でこんなことになったんだろう、と何度も心で嘆いては、いつか来る夜明けを願った。




私に構わないで欲しい、なにも求めず、ただ隣に、そばにいてくれる人が欲しかった。




でも、その唯一の望みも、叶わない。




 洸には何度も言った。



「あんたが嫌いだ」


「近づかないでくれ」


「私は洸とは付き合わない」





 それなのに、洸には聞こえていないのだろうか


「俺にもっと甘えてよ」


「俺のこと本当は好きなんだよね?」


「わかってるよ、玲の気持ち」と言うのだ。





「君は寂しいんだよね」と。




────違う。




 なにもわかっていない。


私の気持ちは私の言った言葉の通りなのに、それが本当の気持ちではないと言う。




 じゃあ、なにがどうなってるんだ。




もう、たくさん嫌な思いをしてきた。それなのに、なぜまだ苦しまなければならないのだ。




死ぬまでこういうことが続くのかと思うと、酷くうんざりした。