「そうだね……そう思うと心強いよ」


佐久間は泣いてくしゃくしゃになった顔で笑った。


「さあ、食べるぞ。佐久間の焼いたトーストは世界一美味いからな」




 トーストは歯切れのいい音をたてて私の口の中へ入っていく。



ふんわりと柔らかい。



鼻からパンの香りが抜けて、朝の香りと混ざって思わず笑みが零れた。