過保護な君の言うとおり




 人の裏を読んで、その意図を推し量ろうとするのは私の癖みたいな、もっと言えば本能みたいなものだった。




小学校の低学年まではもの静かで教室の端で、ひっそりと本を読んでいるような子で、





この顔だからなのか、それとももっと他の理由があったのかは知らないが、頻繁にいじめられたりもした。



既にこの時、いじめ、という絶望を知っていたが神様は機嫌がよくなかったらしく



追い討ちをかけるように私をさらなる絶望に落とした。




それも、だんだん色をなくす私が、いかにも愉快だという風に。




いじめと同時期、私は両親を交通事故で亡くした。



真っ黒で、底知れない闇が幼い私を押し流す。





両親と親戚は少し複雑な関係だったらしく、体が弱い私を引っとってくれる大人はひとりとして現れなかった。




ただ『可哀想な子』と後ろ指を刺され、結局は施設で三年ほど過ごした。





当時の秋子さんは海外で仕事をしていて全く連絡が取れない状況だった。



その時の秋子さんがどんなルートで私のことを知ったのかはわからないが、


私のことを知ると、母の姉である秋子さんは慌てて日本へ戻ってきてくれた。



秋子さんはその時が初対面だったが




「ごめんね、寂しい思いをさせて」



と迎えにきてくれた時のことを、私は昨日のことのように思い出せる。