* * *


 昨日はあの後とっても大変だった。
 後輩ちゃんには泣きながら謝られるし、店長には死ぬほど心配された。


 でも、もう懲りたのかあの3人は来なかったのが唯一の救い。



「涼香ーー!!」


 そんなことを思い返していると、突然背後から呼び止められた。


 この声はきっと……


「イオ、おはよう」
「おはよー。昨日ね、やっっと目合わせて貰ったの」



「あぁ……例のアイドルくん?」



 イオが毎日毎日懲りずに追いかけ続けるのは、この学校のとある男子。

 アイドルくんって勝手に呼んでるんだけど、この学校の1年生にそんなかっこいい人いたっけ……?

 そういうのに疎いわたしには100年早い……かな。