そんな完璧に見える彼だけど、少し様子がおかしかった。 頬を人差し指でポリポリと掻き、何か歯切れの悪いような表情をしている。 そう、何か言いたそうな…… 「あの……」 「はい……」 さっきからこの繰り返し。 続く言葉は一向に出てこない。 わたし、助けて貰っておいて失礼な事でもしちゃったかな……と不安になる。 そして彼は「……よし」と呟くと、大きく深呼吸をして再び口を開いた。 「ずっと前から好きでした。付き合ってください」