黙って一緒に堕ちてろよ


立てない痛みってわけでもなかったけれど、なんだか立つのも面倒になって、私はその場にべったりと座り込む。


道ゆく人が振り返って私を二度見しているところを見ると、やっぱり道端で座っていると目立つよなって思った。目立つのは、それだけじゃないかもしれないけど。


迷惑だよね、申し訳ないね、でも今だけ許してよ。優等生をするのは疲れたし、模範解答にはもう飽き飽きしてんだ。


しばらくひとりで、その場でぼーっとうつむいていると。



……影が落ちて。私と、重なって。



「──地面に這いつくばってなにしてんの?」


そう言った奴は、困惑した顔つきで、私を見下ろしていた。