「俺、職員室で予備のうわばき借りてくるね。あ、片付け手伝ってあげてくれる?」
「えっ、あ、うん!」
「もちろん!」
古茶くんは、目をハートにしていた女子生徒ふたりに声をかけた。彼女たちは古茶くんの手前、私を気遣って手伝ってくれた。
古茶くんの株上がっただろうな、みんなうわさ好きだから。この騒ぎもすぐに広まるだろうなぁ。地味女にも優しい優等生、みたいな。
まぁ、私に嫌がらせしてきた奴への嫌がらせは成功したから、よしとする。
古茶くんに近づいたからと私に嫌がらせをしてきた奴は、『自分のせいで私が古茶くんに助けられた』という構図を見て、さぞかしはらわたが煮えくりかえっていることだろう。
これで私も少しは溜飲が下がるってもんだ。いい気味。



