黙って一緒に堕ちてろよ


「……岩倉さん、どうしたの」


ものの数分後、颯爽とそいつは現れた。


周りに人がいるからいつも通りの爽やかオーラをまとっているけれど、私にはわかる。これ絶対不機嫌。不穏な空気がひしひしと伝わってくる。


彼は周りを確認してから、私に顔を寄せて、声を潜めた。


「お前さぁ、人使い荒いんだよ」


「どうせ逆らえないんだから、古茶くんは素直に従っとけばいいんですー」


「横暴ここに極まれり……」


古茶くんはいつも朝が早い。それが普通なのか、優等生としてのことなのかは知らないけれども、それを思い出した私は古茶くんを呼びつけた、というわけだ。


「それに今回は古茶くんも原因のひとつみたいだし?てことであとは頼んだ」


「は?なにが……」


下駄箱に視線を移した彼は、一瞬黙り込み、


「……あー。そゆこと」


凍てつくような、とても冷めた目をした。