『楽しんでいる場合ではないと、この前、話したよね? こっちはリアルなブルロズの世界なの。信じてくれてないの?』
≪電話中は信じてるよ。目が覚めたら、変な夢だったと思っちゃう。それでもなぜか乙女ゲームやらずにはいられないんだけどね≫
(半信半疑でも、楽しいからゲームをしているだけでもいいけど、ゲームの情報は由奈頼みだから、喧嘩しないようにしないと……)
ジェラルドが面食らったような顔をしていた。
そう返されるとは思っていなかったようだが、すぐに琥珀色の瞳に強気な光を取り戻す。
素早く周囲に視線を配り、注目を浴びていないことを確かめてから、レミリアの肩を抱いて耳元で囁いた。
「可愛いツンデレちゃん。俺のハートを盗もうと企んでる?」
「な、なにを仰って――」
「いいよ。勝手に想像する。王太子殿下と君は繋がっている。王城の宝物や名画なんかを見せてもらったことがあるんじゃない? 次に会った時は、その話を詳しく聞きたいな」
ジェラルドは軟派な態度でウインクまでかまし、レミリアから離れていった。
≪電話中は信じてるよ。目が覚めたら、変な夢だったと思っちゃう。それでもなぜか乙女ゲームやらずにはいられないんだけどね≫
(半信半疑でも、楽しいからゲームをしているだけでもいいけど、ゲームの情報は由奈頼みだから、喧嘩しないようにしないと……)
ジェラルドが面食らったような顔をしていた。
そう返されるとは思っていなかったようだが、すぐに琥珀色の瞳に強気な光を取り戻す。
素早く周囲に視線を配り、注目を浴びていないことを確かめてから、レミリアの肩を抱いて耳元で囁いた。
「可愛いツンデレちゃん。俺のハートを盗もうと企んでる?」
「な、なにを仰って――」
「いいよ。勝手に想像する。王太子殿下と君は繋がっている。王城の宝物や名画なんかを見せてもらったことがあるんじゃない? 次に会った時は、その話を詳しく聞きたいな」
ジェラルドは軟派な態度でウインクまでかまし、レミリアから離れていった。


