転生侍女はモブらしく暮らしたい〜なのにお嬢様のハッピーエンドは私に託されているようです(汗)

レミリアはひねくれて可愛い返しが苦手であるが、これまでまともに貴族たちと交流してこなかった分、純粋培養ともいえる真面目さを保っている。

王太子の花嫁問題という重大情報を気軽に聞き出そうとしてくるジェラルドに、ムッとしているようだ。

レミリアが選んだ選択肢は……③である。

プイッと顔を背け、「勝手にご想像ください」と言い放った。

エマは思わず「よく言った!」と小声を漏らしてしまう。

(由奈情報によると、①は親密度がマイナスポイントで、②はプラス一ポイント。③を選んだら三ポイント上げられるのよ。特訓の賜物というよりは、いつも通りのツンツンぶりを発揮したような言い方だけど)

ジェラルド登場について由奈と電話をした時、久しぶりに姉妹喧嘩もした。

≪ジェラルドもいいかも。二面性のある男って魅力的だよね≫

『わかるよ由奈! 怪盗とか秘密とか、乙女心を刺激されるんだよね。あ、でも、私の推しは王太子だよ』

≪え、ジェラルドって怪盗なの? なんで言っちゃうのよ。ゲームしながら徐々にわかっていくのが面白いのに。恵麻のバカ≫