日差しに亜麻色の髪が輝いて、エマは思わずため息を漏らした。
(ああ、なんてイケメン。前世で死ぬ前に、ブルロズのクリストファー王太子から愛を囁かれてみたかった……)
王太子がレミリアに微笑みかけ、その横顔にエマはノックダウン寸前だが、レミリアは目を逸らして黙している。
(レミリア様、なにか話してください!)
声をかけることができずにエマがやきもきしていると、貴族夫人が助け舟を出してくれた。
「まぁ、そのようにはにかまれて可愛らしいお嬢さんだわ。わたくしも年頃の娘時代はそうだったの。今、皆さんで麗しい王太子殿下のお話をしていたところなのよ。レミリアさんはどうお感じになります?」
レミリアの味方であるような貴族夫人。
まだ年老いてはいないが、若者の恋愛を手助けしたい老婆心といったところだろうか。
それとも、自分が会話のきっかけを作った娘が王太子の花嫁となった場合に、恩を着せられるとしたたかに考えてのことかもしれない。
それでもいいとエマは思う。
(ああ、なんてイケメン。前世で死ぬ前に、ブルロズのクリストファー王太子から愛を囁かれてみたかった……)
王太子がレミリアに微笑みかけ、その横顔にエマはノックダウン寸前だが、レミリアは目を逸らして黙している。
(レミリア様、なにか話してください!)
声をかけることができずにエマがやきもきしていると、貴族夫人が助け舟を出してくれた。
「まぁ、そのようにはにかまれて可愛らしいお嬢さんだわ。わたくしも年頃の娘時代はそうだったの。今、皆さんで麗しい王太子殿下のお話をしていたところなのよ。レミリアさんはどうお感じになります?」
レミリアの味方であるような貴族夫人。
まだ年老いてはいないが、若者の恋愛を手助けしたい老婆心といったところだろうか。
それとも、自分が会話のきっかけを作った娘が王太子の花嫁となった場合に、恩を着せられるとしたたかに考えてのことかもしれない。
それでもいいとエマは思う。


